2024.08.23 10:55mintons『川底にはみどりの魚がいる』僕はこの戯曲を初めて読んだ時、その濃密な言葉の、イメージのやり取りに心奪われ、そして何より「こんなにも今の日本・世界の状況と繋がる戯曲が25年以上前に書かれていたなんて……」と驚きました。舞台は徴兵が行われている少しだけ未来の日本。ある男が召集令状を受け取ってからの数日間を描きます。主に男女による言葉のやり取りで進んでいく戯曲なのですが(...
2024.05.03 11:50mintons『驟雨と紙風船』もう一度、mintonsで岸田國士の戯曲を上演します。『驟雨』と『紙風船』、どちらも夫婦の、もしくは夫婦に関しての会話がその大半を占める戯曲です。執筆されたのはほぼ100年前。だけれども僕は現代の物語として、これらを立ち上げたいと考えています。きっとひりひりとした会話劇になるはずです。そしてこの二つの戯曲を繋げることで、社会的・経済的に抑...
2024.03.13 10:43無茶祭『コップくんのひみつ』無茶祭というのは僕の早大劇研時代の先輩であり、一緒に10年間劇団をやった仲間であり、そして尊敬する俳優でもある藤尾勘太郎さんの企画の名前です(最近は売れっ子宣伝美術家でもあります)。その名の通り、藤尾さんが無茶をするという企画。1本30分の一人芝居ミュージカルを6本上演、油絵個展、写真展、海外戯曲二人芝居の上演(初めての演出)と続いてきた...
2024.01.04 06:32明後日の方向『長い墓標の列』全体主義がどんどんとその力を伸ばしていく1930年代後半の日本で、大学自治に関しての問題を中心に議論・言葉を重ねていくインテリたち。あるいはその議論に人生を左右される彼らの家族たち。福田善之によって1957年に発表されたそんな超骨太戯曲を、明後日の方向という団体は2022年12月に王子小劇場で上演いたしました。今回の上演はその再演。前回か...
2023.11.19 03:00mintons' session -test version 2- 12/12(tue)mintonsを始めるにあたって、「文化系によるストリートの演劇」という言葉を掲げました。この言葉に僕が込めた意味をざっくりと言うと、「熱意と探究心を持った人たちが集まれば、たとえお金をかけずともそこに"超真剣な遊び"としての演劇は立ち上がるのではないか」ということ。そんな考えのもとで「温室の前」という公演を企画し、そして稽古を進める中で...
2023.10.14 12:50mintons' session -test version- 11/10(fri.)mintonsを始めるにあたって、「文化系によるストリートの演劇」という言葉を掲げました。この言葉に僕が込めた意味をざっくりと言うと、「熱意と探究心を持った人たちが集まれば、たとえお金をかけずともそこに"超真剣な遊び"としての演劇は立ち上がるのではないか」ということ。そんな考えのもとで「温室の前」という公演を企画し、そして稽古を進める中で...
2023.10.13 05:14『ホリユウキwithOSHOW』忍翔くんとの出会いは、僕が主催者側にいたガレキの太鼓のWSに彼が参加してくれた時のことでした。もともと僕はtwitterで回ってきた情報から彼のことを知っており、「すごく精力的に活動している方だなぁ。面白いことやってる方だなぁ」という印象を持っていました。そしてWSの自己紹介の時間。名前と出身地は言うというルールでそれは始まり、僕が愛知県...
2023.07.15 11:00mintons「温室の前」世間とあまり繋がらずにひっそりと暮らしている兄妹のもとへ、まずある女が、次にとある男が訪ねてくる。僕は初めて読んだ時からこの作品に魅了されました。この作品に描きこまれた登場人物たちの心の揺れ動きは執筆から100年近く経った今もまったく古びていないと感じ、そのいくつかに関しては共感すら覚えました。ひりつくような会話劇にしたいなと思っています...
2023.06.17 15:11二兎社特別企画 ドラマリーディング vol.6 『転職日記』去年の11月、二兎社の「歌わせたい男たち」を観劇しました。あまりにも面白く、作品全体のクオリティが高く、そして舞台上にいる俳優たち、切実でおかしみが溢れていて、なおかつ人間臭いその人たちにとんでもなく魅了されました。観劇をしてもほぼ物販を買わない僕が、興奮のあまり戯曲を買いました。その勢いのままにオーディションを受け、ありがたいことにドラ...